アブラナ目(アブラナもく、学名: Brassicales)は被子植物の目の一つ。APG植物分類体系で設定された目で、それ以前の体系におけるフウチョウソウ目とほぼ同じ種を含んでいる。

形態・生態

この目の特徴として、ほぼ全ての種がカラシ油配糖体を含むことが挙げられる。

花序は総状花序である。

下位分類

16の科に398属4765種を含むが、その内フウチョウボク科・フウチョウソウ科・アブラナ科の3つの科に90%以上の種が含まれる。この3つの科は単系統群を構成し、アブラナ目で最も派生的なクレードに位置づけられる。

  • アカニア科 Akaniaceae - 2属2種(Akania bidwillii、ブレッシュネイデラ・シネンシス)。
  • ノウゼンハレン科 Tropaeolaceae - 1属105種。ノウゼンハレン属 Tropaeolum
  • ワサビノキ科 Moringaceae - 1属12種。ワサビノキ属 Moringa
  • パパイア科 Caricaceae - 6属34種。
  • セッチェラントゥス科 Setchellanthaceae - 1属1種。Setchellanthus caeruleus のみ。
  • ケーベルリニア科 Koeberliniaceae - 1属1種。Koeberlinia spinosa のみ。
  • バティス科 Bataceae - 1属2種。バティス属 Batis
  • サルウァドラ科 Salvadoraceae - 3属11種。
  • エンブリンギア科 Emblingiaceae - 1属1種。Emblingia calceoliflora のみ。
  • ペンタディプランドラ科 Pentadiplandraceae - 1属1種。Pentadiplandra brazzeana のみ。
  • トウァリア科 Tovariaceae - 1属2種。Tovaria
  • ギロステモン科 Gyrostemonaceae - 5属18種。
  • モクセイソウ科 Resedaceae - 3属75種。
  • フウチョウボク科 Capparaceae - 16属480種。
  • フウチョウソウ科 Cleomaceae - 10属300種。
  • アブラナ科 Brassicaceae - 338属3710種。

2020年4月20日に新種として記載されたナミビア産の常緑矮性低木 Tiganophyton karasense Swanepoel, F.Forest & A.E. van Wyk はバティス科・サルウァドラ科、ケーベルリニア科といった科と近いとされ、同時に単型属で新設されたアブラナ目の新たな科Tiganophyton科(Tiganophytaceae)に置かれた。

系統

以下のような系統樹が提案されている。

脚注


アブラナ科の野菜 一覧 野菜の図鑑web

アブラナ めしべ、子房の断面

アブラナ属 日本まるごと生き物図鑑

アブラナ 1

アブラナ